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spheroid colony assay

もともとは正常な神経幹細胞の培養方法として確立されたものであり,プレート表面を特殊加工して上皮細胞が決して接着しない条件で,血清無添加培地に上皮細胞成長因子(epidermal growth factor:EGF)および塩基性線維芽細胞成長因子(basic fibroblast growth factor:bFGF)のみを加えて,数週間培養して球状のコロニーが形成されるかどうかを調べるアッセイである(ただし論文によってはEGFのみを加えている場合もある).2010年1月現在,このような特殊なプレートは,“Ultra Low Attachment Culture Dish”という名称で,Corning社から発売されている.このアッセイ法は,古典的なソフトアガーを用いたコロニー形成アッセイを現代的にアレンジしたものといえるであろう.研究者によっては今でもアガロースゲルを用いたコロニーアッセイを好む方が多いようであるが,筆者の経験ではソフトアガーアッセイは,用いるゲルの濃度によって結果が異なったり,再現性が得にくいなどの欠点があるように思う.対照的に,スフィアアッセイはきわめて簡単でデータの再現性も得られやすい.(実験医学2010年3月号より)

癌幹細胞の発生とstemness維持

リプログラミング,マイクロRNAによる制御機構から分離・同定法,新たな治療戦略の確立まで

田賀哲也,赤司浩一/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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